サイクリング中のトラブルに対処する方法
サイクリングにトラブルは付き物ですが、起きたトラブルに対処する方法を身に付けておかないと再び走り出すことができません。
走行中にどのようなトラブルが生じるのかを把握して、それを予防したり、対処したりする方法を把握しておくと、予期せぬトラブルで走行不能になる事態を避けられるでしょう。
今回はサイクリング中のトラブルに対処する方法について解説します。
走行前のメンテナンスでトラブルを未然に防ぐ
サイクリング中のトラブルを未然に防ぐためには、走行前のメンテナンスが欠かせません。
走る前にロードバイクに異常がないかを調べることで、異常な状態で走ってトラブルが起きるのを防ぐことができます。
では、走行前にどのような準備をすればいいのか詳しく見ていきましょう。
消耗部品のチェック
ロードバイクは全てのパーツが消耗部品でもあるため、走り続けるうちに寿命を迎えてしまいます。
消耗したパーツで走ってしまうと、性能が悪くなるだけでなく、トラブルも起きやすくなるでしょう。
タイヤやチェーン、スプロケット、ブレーキシュー、ディスクローターなど、消耗して交換時期を迎えていないかをよく確認してください。
トルク管理
ロードバイクに取り付けられているパーツが適正なトルクで固定されているかを確認してみましょう。
ボルトなどが緩んでいると、走行中の振動で外れてしまう可能性もあります。
特に、体重が乗っているハンドル周りのボルトが緩んでいると大変危険です。
トルクレンチを購入するなどして、各パーツが適切なトルクで締められているかをチェックしてみましょう。
動作部分のチェック
シフトレバーやブレーキキャリパー、ディレイラー、チェーンなど、ロードバイクでは走行中にさまざまなパーツが動きます。
こういった動くパーツに対してきちんと注油が行われるかを確認してみましょう。
注油ができていなくてもロードバイク自体は走りますが、潤滑性が落ちてスムーズな動作ができません。
さらに、ホイールのハブやBBといった回転部分がきちんと動作しているかもチェックしてみましょう。
ベアリングのグリスが切れて回転が悪くなっている場合には、グリスアップやパーツ交換で対処してください。
走行中に起きるトラブルに対処する方法
次に、走行中に起きるトラブルに対処する方法を解説していきます。
どれだけ万全の準備をしても走行中のトラブルは起きてしまうので、対処法を把握して再び走り出せるようにしてください。
パンク
タイヤのパンクはサイクリング中に最も起きやすいトラブルと言えるでしょう。
走行前のチェックでタイヤがそこまで擦り減っていない状態であったとしても、段差などにぶつけてパンクしてしまうことがあります。
パンクに対処するためには、常にパンク修理道具を携帯しておくのが重要です。
クリンチャータイヤであれば「替えのチューブ」「タイヤレバー」「携帯ポンプ(CO2ボンベ)」は最低限持っておきましょう。
また、出先でパンクしてもスムーズに修理ができるよう、パンク修理の練習をやってください。
特に、携帯ポンプで空気を入れるのは結構大変な作業なの、「何回ポンプしたら走れる状態になるか」などを把握しておきましょう。
チェーン切れ
パンクほどはおきませんが、走行中にチェーンが切れてしまうといったトラブルも生じます。
チェーンが切れると走れなくなってしまうため、対処ができないとその場で立ち往生することになります。
こういったトラブルに対処するためには、まず「携帯用チェーンカッター」を用意しましょう。
チェーンの切れ目になっているコマを取り除いて、壊れていないところを繋げば再び走ることができます。
ただし、チェーンが通常よりも短くなっているため、「アウター×ロー」といったギアで走ることは難しいので、できるだけ復帰後はインナーで走るのがおすすめです。
また、ミッシングリンクを使用してチェーンを繋ぐ場合は、チェーンの長さは変わらないので、そのまま走ることができます。
ディレイラーの破損
転倒や衝突などでリアディレイラーが破損するトラブルも起きることがあります。
ディレイラーハンガーが折れて壊れてしまうと、そのままの状態で走ることはできません。
ただ。こういった状況でもリカバリーすることはできます。
方法としては、リアディレイラーを取り除いて、チェーンを短くして通すというものです。
リアディレイラーはないので変速はできず、実質的にリアシングルの状態になってしまいますが、これでも何とか走れる状態にはなります。
この際も、携帯用チェーンカッターやミッシングリンクがあると便利ですね。
ディレイラーを取り外すための六角レンチも忘れずに持っておきましょう。
走行不能になった場合の対処法
サイクリング中の全てのトラブルに対処することはできません。トラブルによっては、どう頑張っても走行ができない状態になることがあります。
こういったケースに対処する方法についても把握しておいてください。
輪行袋を携帯して電車で帰れるようにする
電車が通っている場所を走る場合には、輪行袋を携帯しておいて、走行不能のトラブルが起きた際に電車に乗って帰れるようにしておきましょう。
走れなくなったとしても電車に乗ることができれば何とか家までたどり着くことができるでしょう。
自転車保険のロードサービスを利用する
自転車保険に付帯しているロードサービスを利用して家まで帰るという方法もあります。
ロードサービスがあれば、どのような場所でも現場まで駆けつけてロードバイクを搬送してくれます。
自転車保険を選ぶ際は保険料や補償内容など気になるかもしれませんが、サイクリング中のトラブルが気になる方はロードサービスが付帯しているものを選びましょう。
まとめ
サイクリング中のトラブルに対処する方法について解説しました。
走行前の準備によってトラブルを最小限に抑えることはできますが、トラブルは予期せず起きるものなので、ケースごとの対処法を身に付けておきましょう。
また、最終手段としてのロードサービスがあれば非常に安心です。
トラブルへの対処法をマスターして、ロングライドや自転車旅行などにチャレンジしてみてください。