ロードバイクのパーツの寿命はどれぐらい?
ロードバイクは全てのパーツが消耗品となるため、寿命を迎えたパーツは新しい物と交換しなければなりません。
古いパーツを使い続けていると走行中の故障や破損などで、落車による怪我を招く恐れもあります。
フレーム、ホイール、コンポーネント、タイヤといった各パーツの寿命の目安となるポイントを把握しておきましょう。
ロードバイクの寿命を判断するポイント
ロードバイクの寿命を判断する際、主に以下の3つのポイントが挙げられます。
走行距離はサイクルコンピューターなどでログを残している人なら把握しやすい指標かもしれません。
- ・走行距離
- ・使用年数
- ・見た目の劣化や傷
「◯◯km走ったら交換の目安」といったように走った距離で大まかに寿命を判断することができます。
さらに、使用年数によっても寿命を見ることが可能です。
人によっては3年間使っているけどほとんど乗っていないというケースもあるかもしれませんが、パーツの素材によって使わなくても経年劣化によって交換が必要となるので注意しましょう。
そして、最も重要なのが見た目の劣化や傷です。
メンテナンスの頻度や保管状況、走行中についた傷や落車による衝撃など、パーツごとに傷んでいる箇所がないかを確認してみましょう。
また、パーツの消耗度合いを見ることによって交換が必要かどうかを判断することもできます。
以上のように「走行距離」「使用年数」「見た目」の3つのポイントを総合的に判断して、パーツごとの寿命を判断してみてください。
ロードバイクのパーツごとの寿命
ロードバイクのパーツごとの寿命をみていきましょう。
もちろんこれは目安なので「そろそろ寿命かな」と思ったら自転車屋に点検を依頼して状態を確認してみましょう。
フレーム
フレームには「アルミ」「カーボン」「クロモリ」の3種類があります。
それぞれ特徴が異なる素材なので寿命についても別々の判断が必要となります。
走行距離 | 使用年数 | 見た目 | |
---|---|---|---|
アルミ | ― | 約4年~ | 金属疲労による劣化 |
カーボン | ― | 約6年~ | 傷や衝撃に弱い |
クロモリ | ― | 約5年~ | 錆びやすい |
フレームの場合、素材によって劣化の仕方が異なります。
「アルミ」は長く使うと金属疲労を残してへたってくるといわれています。
塗装が浮いてきたり、細かいひび割れなどの症状が出てきたら注意しましょう。
「カーボン」は軽量ながらアルミよりも強度が高く、問題なく使用すれば長く使い続けられます。
しかし、「衝撃に弱い」という特徴があり、落車や事故などで強い衝撃が加わると、強度が一気に落ちてしまうため「落車」→「即交換」といったこともあります。
「クロモリ」は鉄でできたフレームで強度に関しては最も高い素材と言われています。
劣化したり、フレームが折れたりしても溶接修理が可能なので、その分長く使えるでしょう。
ただ「錆に弱い」という特徴があるので、管理やメンテナンスが非常に重要です。
ホイール
ホイールにも交換と目安となる基準があるのでみていきましょう。
走行距離 | 使用年数 | 見た目 | |
---|---|---|---|
ホイール | 約20,000km | ― | リム・スポークの消耗ハブの錆・摩耗 |
ホイールの交換目安となる走行距離は約20,000kmと言われています。
年間5,000km走る方であれば約4年といった具合になるでしょう。
さらに、ブレーキによる「リムの摩耗」や「スポークが曲がる」「ハブが錆びる」など、交換の目安となるポイントもあります。
最近では、ディスクブレーキも多くなっており、ブレーキによるリムへの負担がかからないホイールもあるため、メンテナンスを続けることで寿命を伸ばすことが可能です。
タイヤ
寿命を迎えたタイヤを使い続けているとパンクのリスクが高まってしまうため、速やかに交換した方がいいでしょう。
タイヤの見た目を確認しながら交換時期を見極めてください。
走行距離 | 使用年数 | 見た目 | |
---|---|---|---|
タイヤ | 約3,000km~5,000km | 約2年 | スリップサインが消える |
タイヤの交換時期は表面の「スリップサイン」をチェックして判断しましょう。
タイヤの表面にある小さな穴が摩耗によって消えた場合、交換時期に達していることが分かります。
さらに、3,000~5,000kmといった走行距離が目安となるので、定期的にタイヤをチェックしておきましょう。
また、走らなくてもゴムの経年劣化によって寿命を迎えるケースもあります。
コンポーネント
寿命を迎えたタイヤを使い続けているとパンクのリスクが高まってしまうため、速やかに交換した方がいいでしょう。
タイヤの見た目を確認しながら交換時期を見極めてください。
走行距離 | 使用年数 | 見た目 | |
---|---|---|---|
タイヤ | 約3,000km~5,000km | 約2年 | スリップサインが消える |
ブレーキやギア、クランクなどのコンポーネントは各パーツによって、寿命が異なりますが、走行距離や使用年数よりも「メンテナンスの頻度」が大きく影響します。
チェーンやスプロケットの洗浄や定期的な点検、調整、室内保管など、丁寧に扱っていれば20,000km程度まで走ることは可能です。
寿命を延ばすポイントはメンテナンスと点検を頻繁に行う
今回ご紹介したパーツの寿命はあくまで「目安」なので、利用状況などによって大きく前後するでしょう。
寿命をより延ばし、長く快適に使い続けるためには定期的なメンテナンスと点検が必要になるでしょう。
フレームやコンポの洗浄を始め、目視で傷が入っていないかなどを確認するなど自分でできることもありますし、自転車屋にいって点検や調整を行ってもらうのもおすすめです。
さらに、1~2年に1度ぐらいの頻度でオーバーホールを受ければ、異常があるパーツを速やかに見つけて交換することもできます。