深部体温計を使ってパフォーマンスの低下や熱中症を防ごう
夏場のサイクリングで怖いのが熱中症ですが、予防のためにはこまめに水分を摂るだけでなく、ミネラルの補給や身体を冷やして体温をコントロールすることが大切です。
しかし、経験だけを頼ってサイクリングやトレーニングを続けていると、知らない間に起きている身体の変化に気づけずに対処が遅れる可能性があります。
そんな中で「深部体温計」を使うことによって、テクノロジーの力で熱中症のリスクを抑えることができます。
今回は夏場のサイクリングで熱中症やパフォーマンスの低下を防ぐ深部体温計について紹介します。
深部体温計で熱中症リスクやパフォーマンスの低下を防げる
深部体温計とは、脳や臓器といった身体の中心部分の機能を守るための体温を計測するための機器です。
夏場の熱中症においては皮膚表面の温度だけでなく、深部体温も重要になっており、深部体温が上昇することで熱中症の症状を引き起こしてしまいます。
そこで深部体温計を使うことで体内の温度を正確に管理しながら、熱中症の予防やパフォーマンスの低下を防ぐことができます。
サイクリング向けの深部体温計にはZYTECO SPORTS(ジテコスポーツ)社の「CORE」があり、走行中に身体に装着することで深部体温をリアルタイムで可視化できます。
深部体温を可視化することによるメリット
深部体温をデバイスによって可視化するメリットは主に以下の3つが挙げられます。
①ウォーミングアップやトレーニング強度のコントロールが可能
②段階的に暑さに身体を慣らすことができる
③水分補給や身体を冷やすタイミングが客観的に分かる
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
ウォーミングアップやトレーニング強度のコントロールが可能
夏場のトレーニングでは気温と体調を考慮した上でトレーニングの強度を決めなければなりません。
パフォーマンスを上げるために追い込む必要がある一方で、酷暑の中で強度の高いトレーニングを行うにはリスクが生じます。
さらに、レース前のウォーミングアップにおいても、スタート前に身体を適切な状態に持っていくための強度を管理する必要があるでしょう。
そこで深部体温を可視化することで熱中症のリスクをコントロールしながら、トレーニングの強度を上げることができます。
できるだけ追い込む一方で熱中症のリスクを管理できるため、安全にトレーニング効率を上げることができるでしょう。
段階的に暑さに身体を慣らすことができる
酷暑の中でのトレーニングは危険な一方で、レースはさまざまな環境で行われるため、暑さに順応する必要があります。
身体を暑さに慣らすことを「暑熱順化」と言いますが、涼しい環境でいくら強度の高いトレーニングを行っても、いざレース本番になったら暑さに順応できずにパフォーマンスが発揮できません。
そのため、いかにトレーニングで暑さに慣れるかが重要なのですが、当然ながら熱中症のリスクも考慮しなければなりません。
そこで深部体温計を用いて熱中症のリスクを管理しながら、無理をせずに暑さに適応できる身体作りが可能になります。
水分補給や身体を冷やすタイミングが客観的に分かる
皮膚表面の体温と深部体温はまた別のもので、深部体温の方がやや高くなっているため、熱中症のリスクを管理する上では深部体温の方が大切です。
リアルタイムで可視化された数値を見ながら走れば、水分補給や身体を冷やすタイミングも客観的に分かるでしょう。
経験とテクノロジーを組み合わせれば酷暑の中でも安全に走ることができます。
深部体温を下げる方法は?
深部体温の上昇と熱中症には深い関係があるため、身体を内側から冷やすことが大切になります。
ここでは深部体温を下げる方法を解説します。
冷たい飲み物を飲む
シンプルですが冷たい飲み物を飲むのが身体の内側を冷やすのに最適です。
一度に大量に飲みすぎると内臓が冷えて負担になってしまうため、こまめに少量ずつを飲むようにするのがポイントです。
深部体温を下げながらエネルギーを補給するためにアイスを食べるのもおすすめです。
手のひらなど血管が集中した部分が冷やす
身体の内部を冷やすためには体内を循環している血液を冷やすのが効果的です。
太い血管が通っている首筋やわきの下、太ももの付け根を始め、動脈と静脈を結ぶ血管の部位がある手のひらや足の裏を冷やすのもおすすめです。
濡らしたタオルや氷などを使って効果的な部位に当てるといいでしょう。
暑熱順化で身体を慣らす
身体を暑さに慣らしておくと汗をかいて、血管を拡張しながら深部体温をキープする作用が働きやすくなります。
なので、無理のない範囲での外出やウォーキング、室内での筋トレやストレッチなどを街て適度に汗をかくようにしてください。
まとめ
深部体温計を使った熱中症リスクの管理やパフォーマンス低下の予防について紹介しました。
身体の内部の温度を可視化することで、熱中症リスクも下げられますし、暑い環境でもリスク管理をしながらトレーニングの強度が上げられます。
トレーニングをコントロールしながら暑さに強い身体を作れば、夏場のレースでもハイパフォーマンスを維持できるでしょう。