フレーム素材の新しい選択肢「マグネシウム」を紹介
ロードバイクのフレーム素材といえば「カーボン」「アルミ」「クロモリ」が一般的ですが、そんな中で新たな素材として「マグネシウム」を採用したロードバイクが作られています。
フレーム素材によって乗り味が異なる中で、マグネシウムを使ったフレームにはどのような特徴があるのか気になりますよね。
そこで今回はマグネシウムをフレーム素材に使用したロードバイクを紹介します。
フレーム素材にマグネシウムを採用した「VAAST Bikes」
2019年にアメリカで誕生したブランド「VAAST Bikes」では、マグネシウムをフレーム素材にしたロードバイクをラインナップしています。
カーボンやアルミが主流になのですが、マグネシウムをチョイスする理由には「強度の強さ」「軽量性」「振動吸収性」「100%リサイクル可能」など、さまざまな魅力が挙げられます。
「VAAST Bikes」では「A/1」というモデルのみがラインナップしており、コンポのグレードによって価格が異なります。
価格も40〜50万円程度と高性能なロードバイクとしては手の届く範囲で販売されています。
フレーム素材にマグネシウムを使う特徴
フレーム素材にマグネシウムを使用するメリットとしては以下の4つが挙げられます。
①100%リサイクルが可能でサスティナブル
②素材として圧倒的に軽くて強い
③高い振動吸収性を実現
④プラズマコーディングによって腐食を防止
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
100%リサイクルが可能でサスティナブル
「VAAST Bikes」がフレーム素材にマグネシウムを採用する大きな理由としては、マグネシウムが100%リサイクル可能な素材だからです。
リサイクルすることでプラスチックに生まれ変わる特徴を持っているため、ブランドとして地球環境に配慮した持続可能な世界観をアピールしています。
カーボン素材はそういった観点では弱点があるため、環境意識の高いライダーにとっては魅力的な選択肢になるかもしれません。
素材として圧倒的に軽くて強い
ロードバイクとしての性能も優れており、他の素材と比較しても圧倒的な軽さを実現することができます。
軽量性だけでなく、強度を高めることもできるので、薄くシャープな設計も可能にしています。
環境に優しいだけでなく、ハイエンドユーザーにとっても納得できるスペックを持っているのが魅力です。
高い振動吸収性を実現
軽さや強度だけでなく、マグネシウムフレームは振動吸収性にも優れています。
カーボンフレームと共通した特徴を持つことで、より快適な乗り心地を実現しています。
プラズマコーディングによって腐食を防止
マグネシウムフレームの弱点に「腐食に弱い」というのがあったのですが、「VAAST Bikes」では高度なセラミックコーティングを施すことで克服しています。
アルミフレームと同レベルの腐食性能を実現しているため、マグネシウムフレームは上位互換として普及する可能性があります。
過去にもピナレロ・ドグマなどでマグネシウムは使われた
実はマグネシウムフレームは全く新しい素材というわけではなく、過去にはピナレロのフラッグシップモデル「ドグマ」でも採用されました。
2002年〜2009年ごろまで採用されており、軽量性や振動吸収性の高さからカーボンフレームと同程度のスペックを実現していました。
しかし、当時はマグネシウムの腐食しやすさを克服することができなかったため、徐々に市場から姿を消すことになったのですが、「VAAST Bikes」によって再びロードバイク市場に戻ってきました。
まとめ
フレーム素材にマグネシウムを使用したロードバイクについて紹介しました。
軽量性や強度の高さ、振動吸収性などのスペックの高さに加えて、環境への優しさという付加価値を加えることで、これから時代に人気が高まりそうなロードバイクですね。
ハイエンドロードバイクの購入を検討されている方は、マグネシウムフレームを使用した「VAAST Bikes」をチェックしてみてください。