ロードバイクのケイデンスについて!回転派orトルク派?
自分の合ったスタイルの走りを手に入れるために重要な「ケイデンス」。
軽いギアでクルクルと足を回していく乗り方もあれば、重いギアをパワフルに踏み込んでトルクをかける走り方もあります。
プロの選手でも「回転派」と「トルク派」で分かれていますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
今回はロードバイクのケイデンスにおける「回転派」と「トルク派」を比較していきます。
ロードバイクに適したケイデンス数
「ケイデンス」とは、ロードバイクのペダルを1分間に何回転させるかというのを表した数値です。
例えば、ケイデンスが「70rpm」と表記されていれば、1分間にペダルを70回転させていることになります。
当然ながら、ケイデンスの数値が上がるほど、早くペダルを回していることになります。
ロードバイクにおける一般的なケイデンスの目安としては「60~90rpm」程度と言われています。
これよりもケイデンスが低いと路面変化に適応できず、上り坂でヘタってしまう可能性が高いです。
逆に、ケイデンスが高すぎるとペダリングが乱れがちになってしまい、お尻や心肺機能に負荷がかかってしまいます。
サイクルコンピューターなどを使って、ケイデンスを一定にするように意識すると、効率的に走ることができます。
回転派の特徴・メリット・デメリットについて
ペダルをクルクルと回して走る回転派の特徴としては、以下の3点にまとめられます。
・軽めのギアを選択する
・ケイデンスは80~90rpm
・細かくギアチェンジで回転を維持する
ペダルをスムーズに回し続けながら進むため、選択するギアは通常よりも軽めのギアを選択します。
路面変化に対してギアを細かく調整して、ケイデンスを維持することを意識します。
回転派のメリットとしては「脚へのダメージが少ない」というのが挙げられます。
小さいパワーを連続して出力するため、長時間走っても速度が落ちにくいのが特徴です。
デメリットとしては心肺機能への負荷が大きくなるという点です。しかし、筋肉とは異なり、心肺機能は休むことで回復できるため、そこまで大きな問題にはなりません。
また、回転を意識しすぎて、軽いギアを選んでしまうと、トルクが低すぎて巡航速度が上げられないというデメリットもあります。
回転派がおすすめなのは以下のような人です。
・ペダリングがスムーズな人
・ロングライドを楽しむ人
・初心者の人
・巡航速度が低い人(20~25km/h)
ハイケイデンスでもペダリングが乱れないような人にとっては、効率よく走るのに適した方法といえるでしょう。
初心者の方もまず最初に軽いギアを回すことから始めることで、長距離に慣れていくことができます。
また、巡航速度がそこまで速くない人の場合、重いギアだと負荷が大きくなってしまうので、ケイデンスを意識した走り方がおすすめです。
トルク派の特徴・メリット・デメリットについて
重いギアを踏み込んで走るトルク派の特徴としては、以下の2点が挙げられます。
・重めのギアを選択する
・ケイデンスは60~70rpm
重めのギアを低いケイデンスで回すことで、トルクをしっかりとかけてスピードを出すことを重視しています。
当然重たいギアを回すため、ある程度パワーがある人でないとスムーズに走るのは難しいでしょう。
巡航速度も高めで、ある程度の路面変化であればそのまま勢いで踏み切ってしまうほどのスピードが必要になるでしょう。
トルク派のメリットとしては、「巡航速度を上げやすい」という点が挙げられます。
瞬発的な力がある人が重いギアをしっかりと踏み込んで走るため、巡航速度を高くキープしながら走り続けられます。
一方デメリットとしては「路面変化に対応しにくい」という点が挙げられます。
風向きや上り坂など、一時的な負荷が大きくなってしまうと、ケイデンスが低い分、ペダルを回すのが難しくなっていくでしょう。
また、重たいギアを回すことで脚に負担がかかりやすいというデメリットもあります。
トルク派がおすすめなのは以下のような人です。
・風や上りに負けないパワーのある人
・エアロ系のロードバイクに乗っている人
・巡航速度が高い人(30~40km/h)
やはり高トルクで走るのはパワーがある人向けといえるでしょう。巡航速度も高くないとギアの負担が大きくなりすぎて速度が落ちやすくなってしまいます。
また、ディープリムホイールやエアロフレームなど、空力性能の高いロードバイクに乗っている場合は、速度が落ちにくいため高トルクで巡航速度を高めながら走るのもいいでしょう。
まとめ
ロードバイクのケイデンスについて解説しました。
基本的には、ほとんどの方にとって高いケイデンスでペダルを回しながら走るのが向いています。
その中で、パワーのある方や巡航速度を高めたい方など、より高いトルクをかけた走り方をしてみるのもおすすめです。
「どちらを選ぶ」という話ではなく、自分の中で最適なペダリングを見つけるのが重要です。
また、サイクリング中の疲労度に合わせて切り替えるというのも効果的です。
ケイデンスを意識してみながら、自分に合った走り方を見つけてみましょう!