コラム

サイクルコンピューターを使った走りの分析について

パフォーマンスを向上させるなら、ただ闇雲に走り続けるのではなく、自分が走ったデータを振り返って分析をしていく方が効率的です。

客観的な数値を振り返るだけで、今まで気づかなかった癖も分かりますし、自分の脚質や課題なども判明します。

計画的にトレーニングを続けていけばパフォーマンスも順調に上がってくるでしょうし、レースなどに出場される場合は本番にピークを合わせることもできるでしょう。

今回はサイクルコンピューターを使った走りの分析について解説します。

サイクルコンピューターで可能な分析

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まずはサイクルコンピューターでどのような分析が可能なのか見ていきましょう。

よく利用される指標を元にしながら、何がわかるのか解説します。

ケイデンスの分析でギア選択の振り返りができる

ケイデンスとは「クランクが1分間に回転した回数」を指すもので、「rpm」という単位で表されます。

個人差はありますが、一般的に「90rpm程度」で走るのが効率的と言われているため、サイクルコンピューターでケイデンスを見ながら走るのが推奨されています。

また、平坦路や上り坂、向かい風など状況変化が起きた際に、ギアを変えることでケイデンスを一定に保つのも重要です。

走行データからケイデンスを振り返れば、どういった場面でケイデンスが乱れているのかを分析できるでしょう。

客観的な数値の振り返りができれば、どのような場面でも最適なギア選択による効率の良いケイデンスでの走りが実現できます。

心拍数の分析でペース配分の分析ができる

心拍数の管理も効率の良い走りを実現するために重要な指標です。

常に心拍数が一定に保たれるペースで走り続けることで、身体への負担を抑えることができますし、逆に心拍数が激しく上下するような走り方は非効率です。

運動時の適切な心拍数は年齢などによって異なりますが、サイクリングを振り返ったときに心拍数がどのような推移をしているのかを見るだけでも参考になるでしょう。

例えば、「序盤からハイペースで心拍数が上がりすぎた結果、後半失速している」なども一目で分かります。

パワーメーターの分析で自分の走りが可視化される

パワーメーターはペダルを回転させる際に加えられる出力を測定するデバイスで、自分の走りを客観的に可視化できます。

例えば、走行データ全体を見て一定のパワーで走り続けられているか、後半に失速していないかなどもすぐに分かりますし、トレーニングを通じて自分が平均的に出せるパワーも明らかになります。

その他にも、ペダリングの左右バランスなどスキルトレーニングにも活かせるのが特徴です。

サイクルコンピューターで走りを分析するメリット

サイクルコンピューターで走りを分析するメリットを解説します。

パフォーマンスを向上させる上で必須ともいえるので詳しくみていきましょう。

自分のコンディションが客観的に分かる

日々のサイクリングやトレーニングのデータを測定し続けると、自身のコンディションについても客観的に分かります。

同じメニューのトレーニングを続ける中で、パフォーマンスが落ちている場合でも数値を見ればすぐに分かりますし、負荷を調整しながらレース本番にピークを持っていくこともできるでしょう。

効率的なペースや走り方の基準が分かる

走りを数値化することで自分に合った走り方の基準ができます。

例えば「心拍数150を目安に走って180以上にならないようにする」「平均180Wを維持しながら走る」など、数値を元に目安となるパフォーマンスが分かります。

トレーニングの負荷を調整しやすい

走行データの数値を記録しておけばトレーニングでどれぐらいの負荷を設定すればいいかが分かります。

例えば、「1時間に出力できるパワーが平均200W」だった場合、この数値を伸ばすために何Wで何分走るトレーニングを何日続けるなど計画も立てやすくなります。

その他にも、レース前のコンディション調整など、トレーニング負荷を抑えたい時にも便利です。

自分の課題を突き止めやすい

ケイデンスや心拍数、パワーメーターなどで自分の走りを客観的に可視化すれば、何が課題なのかが一目でわかります。

「右肩下がりに後半失速する」や「上りですぐに脚がなくなってしまう」など原因も突き止められますし、課題が明らかになれば具体的なトレーニングによる克服も可能です。

まとめ

サイクルコンピューターを使った走りの分析について解説しました。

自分の走りを数値化して分析をすれば、何となくでしか分からなかった部分が客観的に明らかになりますし、パフォーマンスを向上させるためのプランも立てられます。

闇雲に走り続けるよりも効率的なので、サイクルコンピューターやパワーメーターを駆使して自分の走りを分析してみてください。

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