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自転車とは交通ルールが異なる「モペット」に乗る時の注意点を解説

最近ではモペットと呼ばれるペダルを漕がなくても走れるフル電動自転車の利用者が増えています。

しかし、形状が自転車に似ている一方で、交通ルール上は「原付」と同じ分類になるため、ルールを把握して安全に走らなければなりません。

新しい乗り物でもあるため、交通ルールが周知されておらず、気づかないうちに交通違反を犯してしまう可能性もあります。

今回は自転車とは交通ルールが異なるモペットに乗る際の注意点を解説します。

モペットとは?

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モペットは、自転車の形状をしながらもペダルを漕がなくても電動で走れる乗り物です。

一言で表すと「ペダル付き原動機付自転車」という乗り物で、日本でも街中で利用する人が増えています。

では、モペットの主な特徴について1つずつ詳しくみていきましょう。

電動アシスト自転車とは全く異なる乗り物

モペット(電動バイク)と電動アシスト自転車は全く別の乗り物です。

電動アシスト自転車は、電力を用いてペダルを漕ぐ力をアシストする乗り物で、走るためにはペダルを漕ぐ必要があります。

一方で、モペットは電力によってペダルを漕がなくても走ることが可能です。

そのため、モペットは自転車というよりも「電動バイク」と表した方がイメージ的には近いと言えるでしょう。

ペダルを漕いで自走も可能

モペットは電動で自走するだけでなく、自転車のようにペダルを漕いで走ることもできます。

「電動バイク」と「自転車」でモードを切り替えて運転できる機能があり、場面に応じて使い分けられます。

そのため、仮に電動バイクの充電が切れたとしても、ペダルを漕いで走り続けられます。

モペットに乗る際の交通ルール

モペットは自転車と似た形状ですが、道交法は自転車とは異なる乗り物で、異なる交通ルールを守って乗らなければなりません。

自転車だと思って乗っていると思わぬ交通違反を犯してしまうため注意してください。

では、モペットに乗る際の交通ルールについて詳しくみていきましょう。

運転には免許やナンバープレートが必要

モペットは法律上は「原付」と同じ部類に含まれるため、運転には原付免許が必要です。

さらに、車体にはナンバープレートも必須なので、購入後そのまま乗ることはできません。

無免許でモペットを運転すると罰則が課されるため要注意です。

運転は16歳以上から可能

原付免許は16歳から取得できるため、モペットも16歳未満の方は運転できません。

外見が自転車なので何の制限もなく乗れると思いがちですが、原付の一種なので自転車よりも厳しいルールが定められています。

最高速度は車道で最高30km/h

速度制限についても原付と同じで30km/hで走ってはいけません。

ロードバイクだと下り坂などでスピードが出て30km/h以上で走る方もいますが、モペットだと自転車よりも規制が厳しいため、30km/h以上で走ると取り締まりを受ける可能性があります。

道交法上は「原動機付自転車」に該当

繰り返しになりますが、モペットは道路交通法上では「原動機付自転車(原付)」に該当します。

ペダルを漕ぐ力をアシストする電動アシスト自転車とは異なり、フル電動でペダルを漕がずに走れるため、自転車ではなく原付の一種です。

モペットに乗る際は原付に乗る時のルール感覚を持ってください。

歩道走行は不可

原付と同様にモペットは歩道を走行してはいけません。

自転車は原則車道で道路状況に応じて歩道の徐行が限定的に認められていますが、モペットでの歩道走行は完全に禁止です。

また、モペットのフル電動モードをOFFにして、自分でペダルを漕いで走る自転車モードにしたとしても扱い上は原付のままなので、車道を走行しなければなりません。

ヘルメットは着用必須

ヘルメットの着用も義務となっているので忘れないようにしましょう。

自転車はヘルメットの着用が努力義務なので、着けない人も多いですが、モペットは原付なのでヘルメットは必須です。

ノーヘルでモペットに乗ると取り締まりに遭うので注意してください。

運転時に必要な装備

モペットに乗る際は車体に以下の装備を取り付けなければなりません。

・ミラー
・ウインカー
・ヘッドライト
・クラクション
・テールランプ・ブレーキランプ
・速度計
・番号灯
・後部反射材

最初からモペットに搭載されているものもありますが、ない場合は別途購入して取り付けてください。

税金の支払いや保険の加入が必須

原付と同様に軽自動車税の支払いが必要です。

年間数千円程度ですが、自転車とは異なり維持費が必要なので注意してください。

また、自賠責保険への加入も必須なので確認しておきましょう。

まとめ

自転車とは交通ルールが異なる新しい乗り物「モペット」の注意点を解説しました。

外見は自転車なのですが、フル電動でペダルを漕がずに走れるため、分類上は原付になるというのがポイントです。

原付という認識を持った上で交通ルールを把握した上で、安全な運転が求められます。

モペットに興味のある方は今回の記事を参考にして、交通ルールを整理してみてください。

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