ディスクブレーキのメンテナンスを解説!パーツ交換や日常メンテの方法は?
各ロードバイクメーカーでディスクブレーキ仕様のモデルが多数ラインナップされるようになりました。
主流になりつつあるブレーキシステムではありますが、メンテナンスについて自分でやるのが難しいというイメージを持たれている方も多いでしょう。
日常的に行うメンテナンスやパーツの交換時期など、新たに覚えることが増えて大変になっているかもしれません。
そこで今回はディスクブレーキのメンテナンスについて詳しく解説していきます。
ディスクブレーキの種類とパーツについて
ディスクブレーキには、主に以下の2種類があります。
- ・機械式ディスクブレーキ
- ・油圧式ディスクブレーキ
「機械式」は、ワイヤーを通じてキャリパーを動かすタイプで、比較的価格の安いモデルに多いものの、ブレーキの引きが少し重たいのが特徴です。
「油圧式」は、ホースの中にオイルが充填されており、レバーを握ることでピストンを押し出し、キャリパーがローターを挟み込むことで制動を行います。
機械式に比べてブレーキの引きが軽いのが特徴です。
次に、パーツについてみていきましょう。
ディスクブレーキは主に以下のようなパーツで構成されています。
- ・ディスクローター
- ・キャリパー+ブレーキパット
- ・ワイヤーorオイル
ディスクローターは、ハブに取り付けられた円盤のことです。
フロントフォークに取り付けられたキャリパー内にブレーキパッドが内蔵されており、ブレーキを引くことで、パッドがローターを挟み込むことで、制動を行います。
ブレーキレバーを握った力をキャリパーに伝えるのが、ワイヤー(機械式)もしくはオイル(油圧式)となります。
パーツ同士をじっくり観察しながら、どのような構造になっているか確かめてみましょう。
ディスクブレーキのパーツ交換は何を基準に行う?
ディスクブレーキのパーツはいつ交換すればいいのかについて解説します。
リムブレーキであれば、ブレーキシューが擦り減ったタイミングで交換しますが、ディスクブレーキについては何を基準に判断すればいいのでしょうか。
パーツの消耗具合は、制動力にも直結するので的確に見極めていきましょう。
ディスクローターの交換時期
ディスクローターは使用を繰り返していくごとに、摩耗によって薄くなっていきます。
一般的にローターの厚みが1.5mmになったタイミングでの交換が推奨されており、その他、内部のアルミ層が露出したタイミングで交換を行ってください。
センターロック式のモデルであれば、スプロケット外しを使うことで簡単に取り外し/取り付けが可能です。
ブレーキパッドの交換時期
ローターと同様にブレーキパッドも、摩擦によって消耗していきます。
こちらも厚みで交換を見極めるようになっており、厚さ0.5mmになったら交換しましょう。
パッドの取り外しは、マイナスドライバーを使って行います。パッドを固定しているピンの脱落防止ストッパーを外してから、固定ピンをドライバーで緩めると取り外しが可能です。(油圧式の場合)
オイルの交換時期
油圧式ディスクの場合、ホースに充填されたオイルを定期的に交換する必要があります。
目安としては1年ごとの交換が推奨されています。
ただし、オイル交換は作業難易度が高いため、自分で行うのではなく、ショップに依頼するようにしてください。
ディスクブレーキのメンテナンスについて
ディスクブレーキは、リムブレーキよりも構造が複雑になっているため、取扱いが難しくなっています。
「自分でやること」「プロに任せること」を明確に棲み分けて運用していくのがおすすめです。
ここでは、ディスクブレーキのメンテナンスについて解説します。
ローターの洗浄
ディスクローターやパッドに油がついてしまうと制動力が落ちてしまうので、できるだけ油が残らないように管理するのが重要です。
チェーンへ注油中に油がローターに飛ぶこともありますし、手で直接ローターを触ることで皮脂が付着してしまうこともあります。
なので、中性洗剤を使ってディスクローターを洗浄しておきましょう。水拭きなどでもいいですが、洗浄後はしっかりと水気をとるのが重要です。
音鳴りの解消方法は?
ディスクブレーキを使っていると、ブレーキをかけていないのにローターとパッドが擦れる音が鳴ることがあります。
いくつかの原因が考えられますが、その1つには「ローターの歪み」が挙げられます。
ローターの歪みは修正工具によって取り除くことが可能ですが、基本的にはショップに任せた方がいいでしょう。
また、輪行でホイールの脱着を繰り返すなどによって、キャリパーとローターの位置がズレている可能性も考えられます。
これについてもショップに任せて、センター出しを行ってもらいましょう。
まとめ
ディスクブレーキについては、リムブレーキと比較しても取扱いが難しくなるため、自分でできるのは「ローターの洗浄」「ローター交換」「パッド交換」ぐらいになるでしょう。
それ以上の作業については、ショップに持って行ってプロに依頼するのが無難です。