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ロードコンポとMTBコンポに互換性はある?パース選びに意識するポイントは?

ロードバイクに乗っている方で「フロントシングル化したい」「リアをワイドレシオ化」したいなどの理由でMTB用のコンポが気になっている人もいるかもしれません。

逆に、MTBに乗っている方で「街中をスムーズに走りたい」といった理由から、ロード用のコンポを見ている人もいるでしょう。

しかし、ロードバイクにMTB用コンポ、MTBにロード用コンポといったパーツ選択は可能なのでしょうか。

今回はロードコンポとMTBコンポの互換性について詳しく解説していきます。

MTBにロード用コンポを搭載する際に意識するポイント

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MTBにドロップハンドルを取り付けて、ロードバイク化したいと考える人も多いでしょう。

オフロードではなく、オンロード向けのMTBとしてカスタマイズするために、ロード用コンポを使ってみるのも有効です。

ここでは、MTBにロード用コンポを搭載する際に意識すべきポイントをまとめていきます。

STIレバーとブレーキの互換性を考える

MTBをドロップ化する際には、ロード用のSTIレバーを取り付ける必要があります。

その際に、STIレバーとブレーキの互換性があるかをチェックしてください。

MTBにはVブレーキやディスクブレーキが搭載されていることが多いですが、ロード用のSTIレバーだと正常に動かない可能性があります。

油圧ディスクを使用する場合もキャリパーやローターもロード用に揃えるのが無難です。

また、MTBはタイヤ幅が太いので、ロード用のキャリパーブレーキが入らない可能性もあるでしょう。

こうなると、クロスバイク向けのホイールやタイヤを用意する必要も生じるかもしれません。

F/RディレイラーもSTIレバーに合わせて交換

ロード用のSTIレバーを使用する以上、ディレイラーもロード用に交換しなければなりません。

さらに、ロード用のディレイラーでは、トータルキャパシティ的にMTBのスプロケットは使えない可能性が高いです。

フロントに関しては変速段数も合わせる、クランクセットも購入する必要があるでしょう。

チェーンに関してはギア段数が揃っていればそのまま使えますが、使用するスプロケットが大きく変わるため、新しいチェーンで長さを調整する必要があるでしょう。

ロード用のクランクが取り付けられるかチェックする

MTB用のクランクにはサイズの小さい(30T~38T)ものが使われています。

しかし、ロード用のクランクには、アウターで50T前後のものが使われていますし、インナーでも36Tや39Tといったものがあります。

チェーンリングのサイズが大きくなることで、取り付けた際にチェーンステーと干渉する可能性があるので注意してください。

ロードバイクにMTB用コンポを搭載する際に意識するポイント

ロードバイクをフロントシングル化・ワイドレシオ化するためにMTB用のパーツを使ってみようと思っている方も多いでしょう。

その際に意識すべきポイントについて見ていきましょう。

フロントシングル化の注意点

MTB用のクランクにはチェーンリングが1枚のものがあるため、ロードバイクのフロントシングル化に使えそうな気がします。

Fディレイラーも必要なくなりますし、STIレバーもそのままでいいので簡単にできそうですが、それでも注意すべきポイントはあります。

・クランクの対応段数を揃える
・チェーンの長さを調整する
・チェーンラインを調整する
まず最初に交換するMTBクランクの対応する段数とロードバイクのリア段数を揃えるのが重要です。

ギアの段数によって対応するチェーンが異なるため、クランクとリアスプロケットで対応する段数が異なると正常に動作してくれません。

なので、105(11s)のコンポにMTBクランクを使うのであれば、例えば、DEORE(11s)を選ぶなどで段数を揃えましょう。

また、MTBクランクでチェーンリングのサイズが小さくなるため、チェーンの長さも変える必要があります。

BBにスペーサを挟んで、チェーンラインを調整することでスムーズな変速ができるようにする必要もあるでしょう。

ワイドレシオ化の注意点

MTBに使われているような「11T-45T」といったワイドレシオなスプロケットをロードバイクに取り付ける際は注意が必要です。

スプロケットをそのまま交換しただけでは、正常に動かない可能性が高いです。

ロード用のディレイラーには、対応するスプロケットの最大・最小サイズやトータルキャパシティが決まっており、MTB用のワイドなギアには対応していません。

ワイドレシオ化に合わせて、ディレイラーやシフターの交換が必要になるでしょう。

ロードバイクなら「GRX」という選択肢もあり

ロードバイクをフロントシングル化もしくはワイドレシオ化したいのであれば、MTB用のコンポではなく、グラベル用コンポの「GRX」がおすすめです。

対応する段数が揃っていればロード用コンポとの互換性もあるので、パーツ交換を最小に抑えることもできるでしょう。

フロントシングル化するのであれば、GRXのクランクセットとチェーンを交換するだけで完了できてしまいます。

費用もそこまでかからないのでロードバイクカスタマイズの選択肢としておすすめです。

まとめ

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ロードバイクとMTBのコンポーネントは基本的に互換性がないため、MTBのロード化やロードバイクにMTBコンポを導入しようとすると、コンポを丸々交換する必要が生じます。

部分的なカスタマイズができる範囲は限られているので、カスタマイズをする際はパーツの互換性や全体の整合性をきちんと考えてから行いましょう。

また、ロードバイクのフロントシングル化やワイドレシオ化であれば、MTB用コンポよりもグラベル用コンポの「GRX」がおすすめです。

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