プロの自転車ロードレーサーはどんな練習をしている?プロのトレーニング方法とは?
ロードバイクのトレーニングをと言えば、実走やヒルクライム、SST、HIIT、LSD、筋トレなど、さまざまな種目があります。
そんな中、プロ選手がどんなトレーニングをしているのか気になったことはありませんか。
驚異的なパフォーマンスを発揮するプロ選手の肉体がどのようにして作られているのか、ホビーライダーの私たちも参考になる点が多いかもしれません。
そこで今回はプロの自転車ロードレーサーの練習について紹介します。
プロは「オンシーズン」と「オフシーズン」でトレーニングが変わる
選手によってトレーニング内容は異なるのですが、主に共通するポイントとしては自転車ロードレースの「オンシーズン」と「オフシーズン」でトレーニング内容が異なるという点です。
大まかに言えば、オンシーズンはレースが短期間に連続するため、疲労を蓄積させないためにトレーイングの強度は落としていきます。
逆にオフシーズンはフィジカルアップやコンディション調整の目的から、強度を高めたトレーニングを行っていきます。
【オンシーズン】:レースの疲労を考慮しながらコンディション維持+メンテナンス中心のトレーニング
【オフシーズン】:来シーズンに向けたレベルアップとコンディション調整を目的とした強度の高いトレーニング
オフシーズンにシクロクロスに出場する選手もいる
オフシーズンには、フィジカル面のレベルアップを行うのに絶好の期間となります。
実走などによる有酸素運動よりも、短い時間で高い強度で行う無酸素運動によるトレーニングを行う選手も多いです。
そんな中で、オフシーズンにシクロクロスの大会に出場するという選手もいます。
泥だらけで荒れたコースを走るシクロクロスでは、ロードレースとは異なり、無酸素運動の連続にもなります。
同じような自転車で走る運動ながらも筋肉への負荷も大きいですし、体幹を鍛えることもできます。
プロは個人練習が基本
自転車ロードレースはチーム競技でもあるため、トレーニングもチームで行うというイメージが強いですが、基本的には個人練習がメインでチーム練習の回数は限定的です。
選手は個人でコーチを付けてトレーニングを行いながら、記録されたデータを元にフィードバックを受けていくという上がれになっています。
チームで練習するのは、シーズン開幕前の合宿やレース期間中の一部のみです。
一人一人の選手がプロとしての責任を持ちながら、日々黙々とトレーニングに励んでいます。
プロの選手は1ヶ月にどれぐらい走る?
1日に200km以上もの長距離を走る自転車ロードレーサーは、普段のトレーニングでどれぐらい走っているのでしょうか。
最近ではStravaなどにトレーニングデータをアップロードしている選手も多く、選手たちの走行距離を見ることができます。
例えば、サイクリング統計分析サイトの「Velofacts」によると、イネオスに所属するエガン・ベルナル選手は16回のライドで合計2,638kmも走っています。
Here you go. 😮 https://t.co/G2sAd5n3Bf pic.twitter.com/L5Y8bbCVmM
— Velofacts (@velofacts) January 15, 2020
1回平均で約165kmも走っており、単純に計算すると1ヶ月で5,000kmは走っていることにもなります。
こちらは1月1日〜1月16日までのデータでオフシーズンに該当するのですが、トッププロにもなるとホビーレーサーが1年で走るような距離を1ヶ月で走るようなトレーニングを行っているようです。
ロードレーサーは体型維持もトレーニングに含まれる
自転車ロードレースには「パワーウェイトレシオ」という指標があり、簡単に言えば「体重1kg当たりに出力しているパワー」のことです。
ヒルクライムにおいては重力が抵抗にもなるため、体重をできるだけ軽くした方が有利な一方で筋肉を落としすぎると出力できるパワーも減ってしまいます。
そのため、より軽い体重で大きなパワーを出せるかというのが、レースで高いパフォーマンスを発揮するために重要となります。
余計な脂肪を落としながらも、走るために必要な筋肉だけを残すという方向性で体型の維持を行っていきます。
それに加えて、1日150km以上のライドでかなりのエネルギーを消耗しているため、食事についてはコントロールが難しくなってくるでしょう。
まとめ
プロ選手のトレーニング方法について紹介していきました。
基本的にはレースのシーズン中かどうかによって、トレーニングの方向性は大きく異なります。
筋トレや高出力走、長距離走といった負荷の大きなトレーニングは主にオフシーズンに行うようです。
プロのトレーニング方法を参考にして、身体作りを見直してみてはいかがでしょうか?