コラム

ここ10年で起きたロードバイクの変化を振り返る

10年という月日が経過すると社会情勢だけでなく、身の回りにある物1つ1つも少しずつ姿を変えていきます。

ロードバイクも例外ではなく、新技術が登場したかと思えば普及せずに淘汰されるものもありますし、普及することで定着したものもあります。

そこで今回はここ10年で起きたロードバイクの変化についてまとめていきます。

ブレーキ周りの変化

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ブレーキについては制動力の向上と共にディスクブレーキが導入されるなど、大きな変化があったパーツです。

では、そんなブレーキ周りの変化についてみていきましょう。

ディスクブレーキの普及

やはり一番はディスクブレーキを搭載したロードバイクが広く普及したことが挙げられます。

10年前などでは「ローターが危なくないの?」などの懸念がされていたのですが、天候に左右されない安定した制動力で広く普及しました。

今では流通するロードバイクの3割程度がディスク車なのではないかというぐらいの状況です。

フォーク内蔵ブレーキ

キャリパーブレーキについても空力性能の向上を意図した変化があり、その1つにフォーク内蔵ブレーキがあります。

フォークの内側にキャリパーブレーキが搭載されることで、空気抵抗を抑えて直進性を高めることに成功しました。

ホイール・タイヤ周りの変化

ホイールやタイヤについても10年でさまざまな変化がありました。

少し前の常識が変わっているので、長年乗っている人にとっては驚きがあるかもしれません。

タイヤ幅が広がる

ロードバイクで使用されるタイヤは年々幅の太いものが使用される傾向にあります。

以前までは23cが主流だったのですが、今では25cを中心に28cといったタイヤも使われています。

太いタイヤの方が転がり抵抗を軽減できるというデータも出てきており、細いタイヤの軽量性を上回るメリットがあるようです。

カーボンホイールのラインナップが増える

ディスクブレーキの普及によってカーボンリムを採用したホイールが増えました。

リムブレーキの頃はブレーキングによる摩擦でカーボンリムが変形するリスクが懸念されていたのですが、ディスクブレーキでは全く考える必要がありません。

そのため、カーボンホイールを手軽に使いやすくなり、ホイールの軽量化に踏み出しやすくなりました。

フレーム周りの変化

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フレーム周りもさまざまな変化がありましたが代表的な変化としては「ケーブルの内装化」が挙げられます。

ブレーキやシフトケーブルがハンドル→ステム→フレームと全て内側を通るように設計されています。

ケーブルが外から見えないことで空力上のメリットがあるのに加えて、スタイリッシュなデザインにもなっています。

しかし、フレームが内側にある分、メンテナンスがしにくいというデメリットがあります。

コンポーネントの変化

ギア周りについても細かい部分で新しいトレンドが生まれており、今後の動向に大きな注目が集まります。

電動コンポが普及

電動コンポ自体は2009年にSHIMANOが発売したのですが、それ以降大手各社が電動コンポをリリースして、常にバージョンアップを続けています。

今はまだ高価な分、広く普及しているわけではありませんが、SHIMANOでは105で電動コンポがリリースされるなど、上位機種以外にも広がる動きを見せています。

普及にはまだ時間がかかりそうですが、今後ディスクブレーキのように電動コンポが普及していくのか注目です。

楕円のチェーンリング

2010年代前半にチーム・スカイのクリス・フルームが使用したことで楕円のチェーンリングが話題になりました。

ペダルを踏むようなペダリングに合った形状になっており、一時期流行りもしたのですが、今となっては下火になっているようです。

フロントシングル化

フロントディレイラーを排除するフロントシングル車も徐々に増えてきました。

右手だけで変速を行う簡易さが魅力で、グラベルバイクを中心にラインナップが増えています。

バイク全体の変化

最後にバイク全体の変化についても紹介していきます。

バイクについてのトレンドもライダーのニーズに合わせて変わっているようです。

エンデュランス系やグラベルバイクが増える

ロードバイク業界では少し前から「速く走る」以外のニーズが強くなっている印象です。

その傾向から走行時の快適性を意識したエンデュランス系のバイクや路面の適応性やパンク耐性に優れるグラベルバイクが多くなっています。

サイクリングの楽しみ方が多様化する中で、全体の設計に大きな影響を与えているようです。

e-bikeの普及

e-bikeが普及することでサイクリングの敷居が低くなっています。

体力に自信がない方でもロングライドにチャレンジができるなど、e-bikeにしかできない楽しみ方も確立されています。

まとめ

ここ10年で起きたロードバイクの変化について紹介しました。

技術革新や消費者のニーズに応じてロードバイクにもさまざまな変化が起きています。

中には、定着せず忘れられたものもありますが、少しずつ変化を続ける中で新しいスタンダードが作られていくので、今後もロードバイクの変化に注目してみてください。

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