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本番でのパフォーマンスを上げるレース前のウォーミングアップを解説

運動前にはストレッチなどを通じて身体を暖める「ウォーミングアップ」をすることで、怪我を予防したり、動きの質を上げることができます。

サイクリング程度であれば走る前にストレッチをして、走りながら身体を暖めていく人が多いですが、レースに出場するような場合はスタート時点でピークを持っていくためにしっかりとしたウォーミングアップが必要です。

しかし「ウォーミングアップって何をどれだけやればいいの?」と疑問に思っている人も多いでしょう。

そこで今回はレース前のウォーミングアップについて解説していきます。

ウォーミングアップが必要な理由

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レース前にウォーミングアップを行う理由としては以下の点が考えられます。

 ・競技中のパフォーマンスの向上
 ・怪我の予防

こういった目的があるのは理解できますが、どういった基準でウォーミングアップをすれば上記の目的が達成できるのかについては人によって感覚的になっているです。

人によって当日のコンディションも異なりますし、心拍数の上がり方や筋肉の疲労の仕方も変わってくるので、その人に合ったウォーミングアップというものも存在するはずです。

自分の身体と対話をしながらスタートした瞬間にしっかりとしたパフォーマンスを発揮するためにも、ウォーミングアップの理屈を把握しておきましょう。

ウォーミングアップの効果

ウォーミングアップを行うことで主に以下の3つの効果が得られると言われています。
 
 ・筋肉の温度上昇
 ・レース中のパフォーマンスアップ
 ・精神的な要素

では、それぞれについて詳しくみていきましょう。

筋肉の温度上昇

レース前に身体を動かすことで筋肉の温度を上昇させると、酸素を効率よく筋肉に送り届けることが可能になり、パフォーマンスの向上につながります。

筋肉は37℃前後になることで最大の効果を発揮すると言われており、10分程度軽く走るだけでも十分な効果が得られます。

ただし、熱くなりすぎると逆にパフォーマンスが低下してしまうため注意が必要です。

レース中のパフォーマンスの向上

レース前に数回程度高い負荷のウォーミングアップをすることで、本番でより高いパワーを発揮できると言われています。

ウォーミングアップは軽い負荷で身体を暖めるだけでなく、その中に負荷の高い運動を少しだけ取り入れるのも必要だということですね。

ただし、高い負荷の運動を行うと当然身体も疲労してくるので、スタートまでに十分な休憩が取れるよう余裕を持って行うようにしてください。

精神的な要素

ローラー台などでウォーミングアップをすることで、精神的にリラックスをしたり、集中力を高めることができます。

やはり何もしないでじっとしていると緊張しすぎて身体が思うように動きません。

レース本番を意識したリハーサルのつもりで、適度な緊張感を維持しながらスタートを迎えられるようにしてください。

ウォーミングアップの注意点

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ウォーミングアップを行うときは以下の点に注意しなければなりません。

 ・身体を冷やさない
 ・スタートまでに十分な休憩をとる

ウォーミングアップの目的は身体を暖めることにありますが、その後に身体を冷やしてしまっては意味がありません。

季節ごとに対策方法は異なりますが、服装を工夫したり、シャワーを浴びたりするなどでできるだけ体温をキープしてください。

また、ウォーミングアップで高い強度の運動を行った際は、スタートまでに十分な休憩を取りましょう。

休憩が不十分だと身体が回復しきらず本番でのパフォーマンスが低下します。

ウォーミングアップの方法

ここでは具体的なウォーミングアップの方法を紹介していきます。
自分の身体に合わせて必要なものを組み合わせてみましょう。

主なウォーミングアップとしては以下の3種類に分類できます。

①家の中で行うウォーミングアップ
②身体を動かすウォーミングアップ
③待機中のウォーミングアップ

では、それぞれについてみていきましょう。

家の中で行うウォーミングアップ

家の中では主に体温を上昇させるものがメインになっています。

 ・シャワーを浴びる
 ・お風呂に入る
 ・エアコンの効いた部屋で過ごす

出発前にしっかりと身体を暖めていきましょう。

身体を動かすウォーミングアップ

レース前に身体を動かして筋肉を暖めたり、パフォーマンスを上げたりするウォーミングアップには以下ものがあります。

 ・ストレッチ
 ・ローラー台(低負荷10分程度)
 ・ローラー台(高負荷数回程度)
 ・ウォーキング/ジョギング

レースに影響が出ない範囲でしっかりと身体を暖めていきましょう。

待機中のウォーミングアップ

身体を動かすウォーミングアップが終わって、スタートまで待機する時間ができると思いますが、その際はできるだけ身体を冷やさないようにしましょう。

 ・厚着をする
 ・エアコンの効いた場所にいる(車の中など)

負荷を上げたウォーミングアップをした後は、体温をできるだけキープしたまま休憩をとってください。

まとめ

レース前のウォーミングアップについて解説しました。

「身体を冷やさない」「レース並みの強度を数回取り入れる」といったポイントがあるので、軽く身体を動かす以外にも意識的に取り組んでみてください。

質の高いウォーミングアップによって、レース中のパフォーマンスを高めることができるので、細かい部分にこだわりながら自分に合った方法を模索していきましょう。

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